M&Aの流れ・進め方は?具体的なプロセスを簡潔に紹介します!

「M&Aって、どんな流れで行われるんだろう?」
「そもそもM&Aって何?」

M&Aについて調べていると、細かい文言の説明が多く、全体の流れが掴みづらいですよね。

今回は、M&A全体の流れについて簡潔に紹介します。

この記事を読めば、M&Aの手続きについて俯瞰した目線を持てるようになりますよ!

1.そもそもM&Aとは?

M&Aとは、「Merger(合併)」and「Acquisitions(合併)」の略称で、企業間で行われる合併・買収のことです。

新規事業への開拓を行いたい場合や、後継者がいない場合に事業承継を行うなど、実施の目的には様々なものがあります。

M&Aには専門的な知識が求められる局面が多く、調べていてもピンとこないことも多いと思いますが、この記事では、できるだけ簡潔に全体の流れについて紹介します。

2.M&Aの流れ

それでは、M&Aの流れについて確認しましょう。

M&Aの諸手続きを簡単に説明すると、以下のようになります。

  1. 準備段階
  2. 交渉段階
  3. 契約段階
  4. 完了段階

なお、M&Aの流れは、売り手側と買い手側ではその実施内容が異なるため、以下を読む際には注意した上で参考にしてください。

それでは、具体的な内容について紹介します。

(1)準備段階

M&Aの検討をはじめ、相手方を選定する段階までを準備段階を呼びます。

特に、相手方の選定は「マッチング」とも呼ばれ、M&Aにかかる意思決定のうちでも特に重要なプロセスです。

準備段階においては、以下のような作業が行われます

  1. M&A仲介業者との相談・仲介契約(両者)
  2. 事前開示資料とノンネームシートの作成・提供(売り手)
  3. M&A提案先の選定(両者)

以下、それぞれの詳細について説明します。

#1:M&A仲介業者との相談・仲介契約(両者)

まずは、M&Aの相手を探すことから始めます。

とはいえ、自力でM&Aの適切な相手方を探し出すことはほとんど不可能であり、その後の交渉段階へスムーズに移行することも困難です。

そこでM&A仲介会社に対し、売り手側は大体の売却希望価格を、買い手は希望購入価格や業種等を伝え、双方の希望に沿う相手方とのマッチングを依頼することが一般的です。

M&Aでは両当事者の機密情報が頻繁に交換されることから、仲介業者との間では、仲介契約のほかに秘密保持契約書も締結されます。

#2:事前開示資料ノンネームシートの作成・提供(売り手)

次に売り手側は、仲介業者に対し、自社に関する基本情報を開示します。

これらの資料を基に、M&A仲介業者がノンネームシートを作成します。

ノンネームシートとは、M&A仲介業者から買い手側へ提示される、売り手側の特定が不可能な程度に抽象化された基本情報しか記載されていない資料のことをいいます。

#3:M&A提案先の選定(両者)

これまでの準備段階を経て、最終的なM&Aの提案先を選定します。

まずは仲介業者によって20〜30社に絞り込まれたロングリストが買い手側に提示され、ここから売却金額や事業内容から最終的な提案先を決定します。

仲介業者からは他にもM&Aによって得られるシナジー効果や、その後の手続きなどの説明がなされます。

M&Aには専門的な知識が必要とされる上、売り手側は迅速な取引を望む場合が多いため、これらの段階を通じてしっかりと準備をしておく必要があります。

(2)交渉段階

提案先企業が決定すると、次に交渉段階へと移行します。

M&Aの交渉段階では、以下のプロセスが行われます。

  1. ノンネームシートの検討(買い手)
  2. ネームクリア(売り手)
  3. 面談・交渉(両者)

それでは以下に説明します。

#1:ノンネームシートの検討(買い手)

買い手候補は、仲介業者から提供されたノンネームシートを基に、売り手側の概要をある程度把握し、今後のM&A手続きに移行するかを決定します。

現在、日本におけるM&A市場は売り手市場といえ、買い手としては自力で買収対象先を選定することは非常に煩雑です。

また、売り手側としても、早期の売却を望んでいるにも関わらず、いつまで経っても買い手側が現れない、という恐れもあります。

そこで、M&A仲介業者が間に入ることで、ノンネームシートを用いた効率的なマッチング作業を行うことができ、双方の希望を満たす取引に至りやすくなります。

#2:ネームクリア(売り手)

ネームクリアとは、ノンネームシートに記載されていた抽象的・漠然的な情報に加えて、さらに詳細な情報を開示することをいいます。

ノンネームシートでは、例えば所在地について「関東」としか表記されていない等、売り手のプライバシーが守られる一方、買い手は意思決定を行うことができません。

既に秘密保持契約を締結し、交渉の入口まで至っている段階では、ネームクリアが行われることによってさらに詳細な交渉へと進んでいきます。

#3:面談・交渉(両者)

ここからは書面だけでの検討だけでなく、実際に面と向かっての交渉が開始されます。

M&Aにおいて取引されるのは企業そのものであり、どのような人(企業)が売り手・買い手であるのかはM&Aの成否にも大きく影響します。

また、こうした価値観・経営理念といった人的要素だけでなく、買取価格のすり合わせなど、交渉すべき項目は多岐にわたります。

ある程度のすり合わせができたら、買い手側は意向表明書を作成し、売り手側へ提示します。

意向表明書には、具体的な買収価格の案や、今後のM&Aの流れなどが記載されており、一応この段階で交渉は一段落したといってもよいでしょう。

(3)契約段階

ここからは、いよいよ契約段階に入ります。

契約段階では、以下のような手続きが行われます。

  1. 基本合意書の作成(双方)
  2. デューデリジェンスの実施(買い手)
  3. 最終条件の交渉・契約締結(双方)

それでは、以下から具体的に説明します。

#1:基本合意書の作成(両者

交渉段階までに一致した両者の希望条件を基に、基本合意書を締結します。

ここでは、採られるM&A手法のほか、買取価格や、今後の流れ等をあらためて書面で確認します。

また、ここで独占交渉契約が交わされることがあります。

独占交渉契約とは、今後他の企業とはM&Aに関する一切の交渉をしないことを約するもので、不要な競争を避けるねらいがあります。

基本合意書や独占交渉契約書の締結はあくまで任意に行われますが、今後のトラブルを防止する狙いがあるため、できる限り締結するほうが良いでしょう。

#2:デューデリジェンスの実施(買い手)

次に買い手側は、デューデリジェンスを実施します。

デューデリジェンス(Due Diligence)とは、売り手側にどのようなリスクがあるのか、投資に見合った価値があるのかを買い手側が適正に把握するために行う、一連の調査のことを指します。

買取価格をはじめとして、M&Aにかかる意思決定をするためにこのデューデリジェンスは不可欠なプロセスです。

デューデリジェンスでは、公認会計士、弁護士などの専門家が、買収対象企業の財務状況、経営体制、法務面でのリスク等を総合的に調査し、適正な投資先の資産価値を評価します。

#3:最終条件の交渉・契約締結(両者)

デューデリジェンスで得られた情報も加え、いよいよ最終的な交渉へと至ります。

ここでは、買取価格のほか、現従業員や現役員の扱いなど、M&A実施後の具体的な経営方針についても最終的な交渉が行われます。

双方が最終的な条件に合意すると、交渉で決定した事項について最終契約が締結されます。

(4)完了段階

最終契約が締結された時点で、M&Aの手続きは一旦終了したといえます。

しかし、M&Aの目的を達成するためには、契約締結以降のケア(クロージング)もとても大切です。

まずは、契約に基づいて買収代金の支払いと会社の引渡しが行われ、また、従業員や取引先といった利害関係者に対するM&Aの公表が行われます。

企業を構成しているのは結局は従業員ですから、M&A後に良好な関係を築いていくことはシナジー効果を発揮する上でも欠かすことができません。

また、M&Aの効果を最大限に発揮するために、PMIを推進していく必要があります。

PMI(Post Merger Integration)とは、M&Aの成立後に行う経営統合作業のことで、人的・業務的な統合と刷新を指します。

M&A後にPMIを実施するにあたっては、通常の経営手法では足りず、シナジー効果向上という目的に沿った行動を採る必要があります。

実は、PMIが不十分であれば4分の3以上の企業がM&Aに期待通りの成果が得られない、と知られています。

そのため、M&A実施後の経営方針についても、経験のあるM&A仲介業者のアドバイスを得ることが重要です。

3.M&Aの流れを決める上で注意するポイント

ここまで、M&Aの概要と、その実施の流れについてみてきました。

最後に、M&Aの流れを決定する上で注意すべきポイントについて説明します。

以下2つのポイントを押さえ、M&Aをより効果的なものにしていきましょう。

ポイント1.余裕をもったスケジューリングで行う

M&Aを計画するときには、余裕をもったスケジューリングで行うようにしましょう。

企業規模等にもよりますが、通常、M&A手続きには3ヶ月〜1年程度の期間が必要です。

これは、マッチングにかかる時間だけでなく、面談や交渉、外部機関に依頼するデューデリジェンスなどにどうしても時間がかかってしまうためです。

それぞれの手続きを焦って無理に進めてしまうと、売り手は買い叩かれる恐れがあり、買い手はM&Aそのものに失敗してしまう恐れがあります。

そのため、M&Aを計画する際には、仲介業者などの専門家の意見を聞きながら、しっかりと計画を立てて行いましょう。

ポイント2.プロに依頼する

M&Aを実施する場合には、専門の仲介業者に依頼するようにしましょう。

実際のところ、M&Aの成功率はあまり高くありません。

これは、現状は中小企業によるM&Aの事例が少なく、経営コンサルなどの業者であっても経験に基づくアドバイスができていないためです。

そのため、マッチングやアドバイスを依頼する場合には、M&Aに特化した専門の業者に依頼するようにしましょう。

4.ユニヴィスグループのアドバイザリー業務実例

M&Aの流れについて説明してきましたが、ここで弊社ユニヴィスグループのM&Aアドバイザリー業務の実例を紹介します。

以下の買い手、売り手によるM&Aにおいて東証1部製造業側のM&Aアドバイザリーを実施しました。

  • 買い手:東証1部製造業
  • 売り手:ソフトウェア開発業

買収対象となる企業のリストアップ及びその提案を行った上で、買収のスキーム策定、シナジー効果のプランニング、及び交渉のサポートを行いました。

また、外部のデューデリジェンス及び価値算定を行うコンサルティングファームと連携し、案件の成約のサポートを実施しました。

5.まとめ

今回は、M&Aの実施の流れについて紹介しました。

それぞれのプロセスには専門性が求められるため、一見すると実に大変そうに感じられたかもしれません。

しかし、実績と経験のあるM&A専門業者のアドバイスを受けながらであれば、いずれも決して難しいものではありません。

ぜひこの記事を参考に、M&Aの計画を立ててみてください。

ユニヴィスグループが御社のM&Aをサポートします!

M&Aの成功には、税務・法務・財務の専門知識が欠かせません。

M&Aを始めて検討される企業には、M&Aの実務を担当できる人材が不足していることも多いです。

弊社ユニヴィスグループは、御社のM&A業務を一気通貫でサポートできる体制が整っています。

大きな投資がかかるM&Aで失敗しないために、弊社がサポートいたします。

以下のリンクからご相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

ユニヴィスに相談!

Pocket