
徐々にスポンサーもつき始め、会社としてやっていこうという意思が芽生え始めて創業しました。
また、若い子に夢を叶えてほしいという思いがあったことも大きな理由でした。
選手たちのマネジメントや給与の面では特に苦労を感じてきた部分です。

海外でブームが起こってから日本でも将来的にゲームに熱中する若者世代が新たに生まれてきて、そういった一連の流行について興味を持ってくださった取引先様もいました。
4名で運営を回す中、オフィスを構えて、今後どうしていくかという初期の段階は、ビジネスサイドよりゲーマーの出身者がほとんどだったため、ビジネスというより、感覚はゲーム作りに近かったです。
ただ、私たちも意識をよりビジネスに転換していかなければならないと思い、僕自身も少しずつ厳しさを追求するようになりました。
チームが成長する上で、会社としても成長していかなければという意識が変わったのが2~3年前頃でした。

自分たちだけではまだ少々力不足な点があるため、お力添えいただけるところがないか、と思い始めたことがスタートラインでした。
しかし、その中でも「とりあえずeスポーツは金儲けになるのだろう」というようなところは、相性として良いとはいいがたいと思いました。
ゲームに対する熱量や、こちらの意図が伝わって応援してくださっているという点が感じるかどうかを大事にしていました。
世界一になるためには、まずどういう風にしていけばよいかというところも、しっかり考えてくださっていました。
とりあえず出資だけして「あとは頼む」というわけではなく、「二人三脚でやっていきましょう」といった先方の姿勢が大変頼もしく感じました。
また、オンラインで私たちは活動していますが、今後オフラインの場が重要になってくると思い、その点でもやはりJFRグループが魅力的だと感じられました。
実際に今回M&Aを進めていただいた中で、ご苦労された点などをぜひお伺いさせていただけますでしょうか。
ですので、M&Aの検討を進めていく上で、これまでチームがやってきたことや、目指してきたことを変えずして一緒になれる企業様とのご縁を追求することが一番重要だと思いました。
そのためにも、自分たちも世界一というビジョンを持っているということを伝えて、それを事業計画に落とし、その文脈で説明をしていくことが必要でした。
eスポーツ業界は賞金や選手の報酬も世界的に上がっており、選手の獲得もグローバル競争になっているので、ボラティリティーが高い事業なのですが、それを事業計画に落とし込む点が大変な点でした。
将来に向けた議論を他の役員とも行いましたが、将来に向けて必要なプロセスだったと思います。
その中で、今回資本提携を実行されてまだ日が浅いかとは思いますが、実際今、共にJFRさんと行っていることや、提携して良かったと思うようなところがあれば、是非お伺いできればと思います。
大変なところもありますが、こういう機会がなければできないこともあり、また今まで私たちが間違っていた部分を正してくれているようなこともあり、大変助かっています。
例えば、給料に関してもサポート面の待遇に関しても、やはりJFRさんがいることによって、安心感は与えられていると感じ、ポジティブなことだと思います。
どうすれば強いチームを作れるのかという点に関しては、私たちに一任していただき、「こうしなさい、ああしなさい」というようなことは一切言われることはなく、私たちの思うようにやらせていただいています。
だけど、時が経って接点が増えると同時に「おお!」というような感じはありました。
選手にとっては自分の給与が保証されながら活動できているので、「強くなって人気を作る」とモチベーションをあげることもでき、良いサイクルだと思います。
選手陣はSCARZの運営自体がそういう組織であると理解していただき、信頼してくださっているおかげで、まったく否定的な声などもみられません。
そのため、ニュースを見たメンバーが本件をどう解釈するか気になっていました。
しかし、所属選手がTwitterで本件をポジティブな論調でツイートしてくれており、私たちのチームが前に進んでいくと解釈してもらえた点を嬉しく感じています。

また、eスポーツの価値や魅力を広げる活動にも注力していきたいです。
私たちの会社の強みは「eスポーツ」というコアなカルチャーを熟知している元選手の方や元ストリーマーが社員として在籍しており、コアなファンのツボをよく熟知している点です。
一方で、コロナも落ち着き、オフライン大会も増えてきました。テレビでも取り上げられ、eスポーツの熱狂が世の中に広がってきています。eスポーツが世間に浸透していく節目の年が今年と来年ぐらいであろうと考えています。
そういったeスポーツをより世の中に広げていくフェーズにおいては、パルコなどでカルチャーを発信してJFRグループと一緒に取り組んでいきたいと思っています。
それは私たちSCARZにしかできないことと思っており、強化もしていきたいと考えています。
至らない点がまだあるため、体制を整えていくことも検討しています。
今回グループに参加することによって、グループ各社で協力し合って会社を広げていき、グループの中でも「eスポーツはすごい」と思っていただきたいです。
これまでは「自分たちが倒産しなきゃよい」など、最低限なことはありました。
今では自分たちの目標値は高くなり、その頂点を目指していこうというモチベーションがあります。
また、この1年間でM&Aを進めてきた中、私自身もし途中でM&Aのご縁が無くなってしまったら非常に落ち込んでいたと思われます。
JFRのご担当の方々を信じ、改めてM&Aを進めてきてよかったと思いました。
JFRにとっても「M&Aを進めてよかった」と思っていただけるよう、恩返しも込めて今後も続けていきたいと強く思います。

仲介してくださったことはもちろん、仲介で終わりではなく、私たちを徹底的にサポートしてくださったことが大きかったと思います
もちろん私と金濱だけじゃ無理な話でもありました。
実際会ってみないとわからない、蓋を開けてみないとわからないと思う一方、「紹介だけで終わるのではないか」「どこまでサポートしてもらえるのか」などわからないこともありました。
その点について、安心感のようなものが非常にありました。
社内でM&Aの経験者も財務の経験者もいない中で、ゴールまでの筋道が見えてないスタートでありました。
どんなことが待ち受けてるか見えない中、共に一つ一つのステップをサポートしていただいたという点について、渡邉さんと濱田さんには感謝しています。
こちらの状況を理解した上で、進め方など色々と相談にのっていただき、アドバイスもいただけたことは大きかったです。
おそらくユニヴィスさん以外のところにお願いしていたら、M&Aは実現しなかったと思います。
今後、SCARZさんが世界のトップチームになり、ますますご活躍されることを期待しています。
ありがとうございました。