ESG投資とは?|SDGsとの違いや中小企業への投資事例を解説!

「最近ニュースでESG投資という言葉をよく見るけど、どういう投資なんだろう・・・」

「ESG投資について調べたけど、難しくてよく分からない・・・」

「中小企業には関係なさそう・・・」

こんな風に、思ったことはありませんか?

 

そこで、本記事では、ESG投資を知りたい方に向けて、ESG投資の特徴、メリット・デメリット、日本での事例について解説していきます。

 

最後まで読めば、ESG投資のニュース・新聞の内容も簡単に理解できますよ。

 

目次

  1. ESG投資とは?
  2. ESG投資が注目されている理由
  3. ESG投資の種類
  4. SDGsとの違いは「G」
  5. メリット
  6. デメリット
  7. 日本の中小企業へのESG投資(融資)の事例
  8. まとめ

ESG投資とは

ESG投資は、企業の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)も考えた「投資」のことです。ESGに取り組んでいる企業は、社会的に意義のある事業を行っていると言えます。

 

Environment:環境

・環境汚染への対応

・再生可能エネルギーの使用

・水資源の有効活用

・廃棄物の管理

 

Social:社会

・ダイバーシティ

・ワークライフバランス

・サプライチェーンのリスク管理

・地域社会への貢献

 

Governance:ガバナンス

・積極的な情報開示

・株主権利の確保

・汚職防止

・公正な競争

 

最近ESG投資が注目されている理由

 

ESG投資が注目されている理由は、世界的に、「持続可能な社会にしていこう」という動きになっているからです。利益ばかり追い求める企業経営では、環境汚染が起きたり、労働環境が悪くなったり、不正が起きてしまいます。これでは、環境や社会がどんどん悪くなっていきます。そのため、より良い環境・社会にしていくためには、国や政府だけでなく「機関投資家の投資を通して企業がESGに取り組むこと」が重要になります。この考え方は、2006年に国際連合により責任投資原則(PRI)として提唱されました。そして今では、欧米の機関投資家を中心に、世界的に注目されています。日本でも、私たちの年金を運用管理するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がPRIに署名しています。

 

PRIの6つの原則

  • 投資分析と意思決定のプロセスにESGの視点を組み入れる。
  • 株式の所有勇信と所有慣習にESGの視点を組み入れる。
  • 投資対象に対し、ESGに関する情報開示を求める
  • 資産運用業界において本原則が広まるよう、働きかけを行う。
  • 本原則の実施効果を高めるために協働する。
  • 本原則に関する活動状況や進捗状況を報告する。

日本では、日本企業の持続可能な発展のためには生産性向上と競争力を強化する必要があり、そのためには日本企業へのESG投資が必要と言われ特に近年各省庁での検討委員会や議論が活発に行われ注目されています。

ESG投資の種類

実はESG投資には7種類の投資方法があります。それぞれどんな投資方法なのか見ていきましょう。

ネガティブ・スクリーニング

ギャンブル・武器製造・ポルノなどネガティブな事業を展開している企業を、投資対象から外す手法です。

 

ポジティブ・スクリーニング(ベスト・イン・クラス)

ESGの観点が優れた企業のみを投資対象とする手法です。

 

国際規範に基づくスクリーニング

国際的なESGの規範(OECD、UNICEF、ILOなどが公表)に違反している企業を、投資対象から外す手法です。

 

サステナビリティ・テーマ投資

気候変動や食料問題など持続可能性に取り組む企業を、投資対象とする手法です。

 

インパクト投資

社会の課題を直接解決し、世の中にプラスの影響を与える企業を、投資対象とする手法です。

 

ESGインテグレーション

投資対象を決めるときに、企業の財務の分析だけでなく、ESGの分析も行う手法です。

 

エンゲージメント・議決権

株主として、企業にESGへの取り組みを促す手法です。

 

 

ESG投資とSDGsの違いは「G」

最近よく聞く言葉に「SDGs:「持続可能な開発目標」もありますね。日本では環境問題やジェンダー問題への取り組みとして取り上げられることが多く「ESG投資」との違いがわかりにくいと感じると思います。ただ元々「SDGs」と「ESG投資」は共通する部分も多いので、明確な区別は難しいのです

「ESG投資」では特に「G:ガバナンス」として、企業や投資家、株主が取るべき行動が示されていているのが特徴で

「SDGs」という大きな目標の中で特に企業が取り組むべき項目が「ESG」、投資家が企業のESGへの取り組みを考慮して投資を行うのが「ESG投資」

と言えます。

 

「SDGs」も「ESG投資」も外国から導入された考え方で日本での歴史はまだ浅いものです。「サスティナブル」を日本語に訳した「持続可能性」でさえまだまだ難解な単語の1つですね。今後日本でこれらの活動活発になり、「SDGs」も「ESG投資」もわかりやすく表現できる日本語の単語が登場した時が、本当の日本のスタートラインになるのかもしれません。

ESG投資のメリット

ESG投資にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

 

長期の資産形成に向いている

企業を長く経営していくと、経済状況や自然環境など様々な変化に対応する必要があります。ESGに取り組む企業は、このような変化への対応力が高いと言われているため、長期で安定的なリターンを目指すことが出来ます。

 

社会貢献につながる

ESGに取り組む企業に投資することで、社会問題の解決を後押し出来ます。

 

 

ESG投資のデメリット

 

ではデメリットも見てみましょう。

 

短期的なリターンは小さくなる可能性がある

ESG投資の投資先は、短期的に利益を追求する企業ではなく、ESGに取り組む企業です。そのため、短期的に見ると、リターンは小さくなってしまう可能性があります。

 

投資先の選定に時間がかかる

ESG投資の場合、企業の財務情報だけでなく、ESGの観点からも分析を行います。そのため、たくさんのデータを探して分析する必要があり、投資先を決めるのに手間がかかってしまいます。

 

 

日本の中小企業へのESG投資(融資)の事例

 

ESG投資が増えているため、既に大企業ではESGに取り組んでいることが多いです。インターネット上にも大企業の事例は多く見つけることができます。それでは、中小企業はESGに取り組まなくても良いのでしょうか。いえ、中小企業も取り組む必要があります。中小企業は大企業のサプライチェーンになっていることから、社会全体をより良くしていくためには、ESGに取り組むことが必要です。また、最近では、ESGに取り組む中小企業向けの投資や融資もあるため、ESGに取り組むメリットは大きいです。それでは、中小企業に対するESG投資の事例を見ていきましょう。

 

滋賀銀行のサステナビリティ・リンク・ローン

滋賀銀行では、企業のESGの取り組み状況に応じて、金利等の融資条件を優遇する「サステナビリティ・リンク・ローン」という融資を行っています。具体的な取り組み目標として、温室効果ガス排出量の削減や、廃棄物処理のリサイクル率などがあります。この目標を外部のレビュー機関が検証して、目標が達成されている場合には融資時の金利の引き下げ等を行います。

 

北都銀行(秋田県)による再生可能エネルギー向け金融支援

北都銀行では、地方創生と共にESGにも取り組んでいます。その1つとして、再生可能エネルギーを利用している発電事業に対して、積極的な金融支援(プロジェクトファイナンス)を行っています。このプロジェクトファイナンスの組成額は899億円(計22件)で、地方銀行トップクラスの実績です。また、脱炭素社会に向けて県内の機運を高めたいという思いから、2021年1月4日に地方銀行として初めて「再エネ100宣言 RE Action」に参画しています。私たちに身近な地方銀行でもESGへの取り組みを強化しています。

 

 

まとめ

まだ議論されている問題も多くありますが、ESG投資は今一番注目されている話題の1つと言えるでしょう。企業は環境問題も社会問題も「コスト」と捉えることが多かったと言えますが、これからは国際競争力を高め安定した経営を行うための「機会」として、「企業価値」の1つ重要要素としてESGへの取り組みが必須となるでしょう。

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