公認会計士の資格と経験は事業再生分野への転職に有利!おすすめの会社も紹介

「事業再生分野で仕事がしたいと思っているが、会計士資格は有利になるの?」
「事業再生に強いコンサルティングファームが知りたい」

事業再生は、経営破綻状態にある企業において経営再建を図り、収益力・競争力のある事業を再構築する方法を指します。

コンサルティング業務に関わるなど会計士自身の成長にもつながり、クライアントから直接感謝をされるやりがいのある仕事です。

しかし事業再生は会計士の資格が無くても関われるため、会計士が事業再生分野で活躍したいと思った際に、会計士のスキルがどのように活きるのか、分からない人もいるでしょう。

本記事では、会計士の強みを紹介するとともに、事業再生業界の将来性、さらに事業再生に強い会社を3社紹介します。

具体的に転職先を絞り、自信を持って転職活動を行ってください。

1.事業再生分野での会計士の強み

企業・事業再生系のコンサルティングファームの多くが、財務・税務の専門性を備えた公認会計士の入社を歓迎しています。

企業再生や事業再生のコンサルティングは、多角的な視点から事業再生のためのソリューションを構築していきますが、特に事業再生分野の業務改善においては、コスト削減や資産売却、財務再構築など、財務や税務の問題に切り込んでいくことが大変多いためです。

数字を読むだけでなくその意味を理解する知識がベースとしてある会計士は、出所のしっかりした一次データの中の金額や物量データを示して説明することができ、クライアントにとっても分かりやすい説明が可能のため、事業再生分野で適任といえるでしょう。

また公認会計士になるには、難関国家資格である公認会計士試験の合格が必須です。

試験内容は、監査論や会計学、企業法など、会計、法律、経済、経営といった広範囲な内容となっており、ビジネスも含めた幅広い知識のスペシャリストである点がクライアントに信頼される要因となっています。

2.事業再生業界の将来性

会計士が事業再生業界で活躍できる材料があると分かったものの、事業再生業界自体の将来性はあるのでしょうか?

事業再生業界の将来性

  1. 事業再生業務のニーズ
  2. 中途採用事情

2つの項目について見ていきましょう。

(1)事業再生業務のニーズ

事業再生業務のニーズは今後も高まると考えて良いでしょう。

企業の経営形態および取り巻く環境は、年々複雑化・多様化しており、めまぐるしい変化に対応しきれず、業績不振や資金不足に陥る企業も少なくありません。

さらに近年のコロナ禍により、海外に製造拠点をもつメーカーが生産の一時ストップを余儀なくされるなど、事業活動の縮小や経営悪化に苦しむ企業も多いようです。

令和3年、株式会社帝国データバンクにより行われた調査によると、地域・業界における現在の景気について38.7%が「やや悪い」、今後5年の事業の見通しについて12.6%が「縮小」と回答するなど、例えコロナ禍が終焉を迎えたとしても、すぐに事業が上向きになることは難しいと考えられます。

参照:株式会社帝国データバンク「令和3年度中⼩企業実態調査事業(中⼩企業の事業再生・事業再構築等に関する調査)報告書

このように事業再生業務のニーズは高く、業界として将来性があるといえるでしょう。

(2)中途採用事情

事業再生業務のニーズの高まりにより、事業再生業界の中途採用ニーズも増加傾向です。

実際に数字としてどれくらいの増加であるかのデータは残念ながらありませんが、以下で紹介する事業再生に強い会社3社においても中途採用は通年で行われており、中途採用ニーズがあることが伺えます。

事業再生コンサルティングファームへ転職する人の前職は会計士が最も多く、税理士や行政書士などの士業のほか、メガバンクなどの金融機関で法人向け営業の経験がある人や、ベンチャー企業でコンサルティング経験がある人も事業再生コンサルティングファームへの転職を果たしています。

会計士の資格を持っていることは事業再生コンサルティングファームへの転職に対して非常に強いアピールポイントとなりますが、ほかにも現状分析力・課題解決力・論理的思考力などのスキルが必要です。

基本的にコンサルティングファームは即戦力となる人物を求めていますが、会社の規模によって採用人数が異なるため、気になる会社の中途採用概要を良く確認の上、転職先を決めていくと良いでしょう。

3.事業再生に強い会社4選

ここまで読んで、事業再生コンサルティングファームへ転職したいという意思を固めた会計士の人も多いことでしょう。

最後に、事業再生に強い会社を4社紹介しますので、ぜひ転職先を決める際の参考にしてください。

事業再生に強い会社4選

  1. フロンティア・マネジメント株式会社
  2. みそうパートナーズ株式会社
  3. 山田コンサルティンググループ株式会社
  4. ユニヴィスグループ

以下で見ていきましょう。

(1)フロンティア・マネジメント株式会社

会社名フロンティア・マネジメント株式会社
設立2007年1月4日
所在地東京都港区六本木3-2-1
住友不動産六本木グランドタワー41階
資本金1億6,300万円
従業員数336名
(グループ連結)
(2022年9月末日現在)
公式HPhttps://www.frontier-mgmt.com/

フロンティア・マネジメント株式会社は、ビジネスや金融、会計などの各専門分野の経営支援を行うM&Aアドバイザリー企業で、通年にわたり事業再生コンサルタントの中途採用を行っています

応募には公認会計士をはじめ米国公認会計士・税理士・M&Aアドバイザー・証券アナリスト・コンサルタント・弁護士としての業務経験を持ち、M&Aアドバイザリー業務・デュー・ディリジェンス業務・ターンアラウンド業務の実務経験がある人と限られているため、自身が該当するかを事前にチェックするようにしてください。

事業再生コンサルタントは精神的にも肉体的にもハードな仕事というイメージもありますが、フロンティア・マネジメント株式会社は年次有給休暇や出産・育児・介護休暇はもちろん、福利厚生サービス提供会社が提携するホテル、スポーツクラブ等の割引利用が可能のため、公私ともに充実させることが可能です。

フロンティア・マネジメント株式会社の中途採用選考は、書類選考後一次面接、二次面接、最終面接と3度の面接をクリアする必要があるため、自身の経験が得たスキルをアピールできるエピソードを複数用意していくと良いでしょう。

(2)みそうパートナーズ株式会社

会社名みそうパートナーズ株式会社
設立2016年8月10日
所在地東京都中央区日本橋茅場町3-11-10
PMO日本橋茅場町3階
資本金3,000万円
従業員数31名
(2022年3月現在)
公式HPhttps://misou-p.com/

大手監査法人の事業再生チームが前身となって立ち上げられたみそうパートナーズは、まさに事業再生コンサルティングファームのスペシャリストといって良いでしょう。

東京と大阪を拠点とし、中堅・中小企業への経営戦略・財務戦略の策定、経営計画策定、経営管理体制の構築等を実行し、クライアントの支援を行っています。

中途採用はシニアコンサルタントとマネージャー/シニアマネージャーに分かれており、どちらも公認会計士の資格が必須です。

想定年収はシニアコンサルタントで約700万円、マネージャー/シニアマネージャーで約1,000万円と高水準であり、その上案件によって成功報酬や賞与が加わる可能性があるため、しっかりと稼いでいける会社といえます。

主に中小企業を相手としてクライアントに寄り添ったサービスを提供したいと考えている人は、みそうパートナーズへの転職がおすすめです。

(3)山田コンサルティンググループ株式会社

会社名山田コンサルティンググループ株式会社
設立1989年7月10日
所在地東京都千代田区丸の内1丁目8番1号
丸の内トラストタワーN館10階(受付9階)
資本金15億9,953万円
従業員数945名
(臨時従業員含む。2022年4月1日現在)
公式HPhttps://www.yamada-cg.co.jp/

山田コンサルティンググループは、経営コンサルティング企業の大手としてあらゆる企業に対応できる総合コンサルティングファームで、中途採用はもちろん新卒採用も行っており、幅広い人材を募集している会社です。

中途採用はコンサルタントと専門コンサルタントの採用に分かれています。

コンサルタントはクライアントのあらゆる課題を解決するために経営全般にわたるコンサルティング業務を行い、専門コンサルタントとは各種データの集計や分析、市場や競合の調査、財務面の分析や資料作成などをそれぞれ担当します。

また、ライフスタイルの変化に合わせて在宅勤務や時短勤務などに対応し、キャリアを途切れさせることなく専門性を深め、業務経験を積むことが企業といえます。

山田コンサルティンググループは、自身のライフスタイルに合った働き方を選ぶことが可能な会社です。

(4)ユニヴィスグループ

会社名ユニヴィスグループ
設立2014年
資本金非公開
公式HPhttps://univis.co.jp/

ユニヴィスグループは「M&A」「事業投資」「コンサルティング」3つのサービスを一体にして提供しております。

少数精鋭で活動してるためグループ全体でカバーすることができるので、クライアントに対して幅広い提案が可能です。

多数のM&AやExit/IPOの企業を支援した実績があり、IPOの知識を持っている公認会計士の資格を持った方は歓迎されるでしょう。

また、グループ内には公認会計士や税理士、弁護士なども所属しており、法務面の観点からも手厚いサービスを提供することができます。

応募では、公認会計士の資格を活かせる業種が会計コンサルや事業投資、経営コンサルなど他にもいろいろな業種があります。

M&A業界での経験の有無は問わないので、興味のある方は公式採用サイトよりエントリーしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

今後もニーズが拡大していく事業再生分野において、公認会計士の需要はとても大きいものといえます。

公認会計士は数字を読むだけでなく内容を理解できる知識がベースとあるため、よりクライアントの意向に沿った提案を行えることでしょう。

合わせて事業再生コンサルティングファームの中途採用ニーズも拡大しており、事業再生に携わりたいと考える公認会計士にとっては、いまが転職の好機といえます。

具体的に事業再生に強いコンサルティングファームも紹介しましたので、ぜひ参考の上、転職活動を行ってください。

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